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徐慶培科学財団、2021年新進科学者3名を選定

Global 2021-08-30
  • 光で見る脳の地図、傷跡が残らない皮膚再生、スミレからわかる植物の運動など革新課題を提案
  • 『SUHF Symposium 2021』、選定3年目科学者の研究成果も発表

徐慶培(ソ・ギョンベ)科学財団は8月28日(土)、2021年新進科学者にグ・テユン教授(KAIST医科学大学院)、ヤン・ハンスル教授(KAIST生命科学科)、ヒョン・ユボン教授(ソウル大学生命科学部)を選定した。

アモーレパシフィック本社で開催された新進科学者3名に対する証書授与式には財団の理事、韓国国内生命科学の碩学らが参加した。

徐慶培理事長は証書授与式で「新型コロナのパンデミックを経験しながら生命の尊厳性と基礎科学の価値を痛感した。研究共同体として研究において相互助け合い、人類のより良い未来を切り開くための研究を行ってほしい。」と、述べた。

徐慶培科学財団は今年、採用5年未満の生命科学分野新進科学者から53件の研究提案書をもらった。韓国国内外の碩学で構成された審査委員団は本審査に上がった27件の提案書を書面審査し、9件の提案書を発表評価、最終的に3件の研究が革新性と波及力の面で認められた。

▲グ・テユン教授は、ニューロンを光学素子に変える革新的な技術で複雑な脳の連結網を視覚化する研究を提示した。グ・テユン教授が提案した光連結体学(opto-connectomics)は脳の連結網地図を完成し、新しい神経回路を発掘する技術として注目された。

▲ヤン・ハンスル教授は、皮膚が剝がれても傷跡が残らず修復するトゲマウスに注目、ヒトに適用可能な組織再生機転を究明した。トゲマウスの遺伝体研究を通じて皮膚疾患や外傷を負っても傷跡を残さず治療できる可能性を提示した。

▲ヒョン・ユボン教授教授は、植物が含んでいる水が減り動く「乾湿式器官運動」を究明する。スミレや鳳仙花が種を遠くまで飛ばす方法だ。花の小さな動きから植物進化の歴史を探り、生体模倣技術にまで応用するという大胆な研究として評価されている。

同日午後に行われた『SUHF Symposium 2021』は、ソウル大学生命科学部のキム・ビッネリ教授の基調演説をはじめに、2018年に選定された新進科学者5名が3年間行った研究について発表した。

発表は▲ソウル大学生命科学部キム・ジンホン教授の『筋骨格系退行性疾患の再生治療機転』、▲KAIST医科学大学院チュ・ヨンソク教授の『がん細胞における複雑遺伝体構造変異の発生及び機能的影響』、▲高麗大学生命科学科ウ・ジェソン教授の『ギャップ結合チャンネルの構造とメカニズム』、▲KAIST生命科学科チョン・インギョン教授の『染色質三次元構造の原理』、▲延世大学生化学科パク・ヒョヌ教授の『細胞脱付着性再プログラミング』を主題にした最近の研究成果及び今後の研究方向について行われた。

イ・ヒョンスク理事(ソウル大学生命科学部教授兼研究所長)は祝辞で、「SUHF Symposium 2021は、世の中を動かす科学者が交流する21世紀生命科学のサロンのようなものである。徐慶培科学財団の新進科学者が、韓国を超え世界科学の歴史を築いていくことを期待している。」と、述べた。

徐慶培科学財団は、アモーレパシフィックグループの徐慶培会長が2016年、私財3000億ウォンを投じて設立した公益財団である。「生命科学研究者の革新的発見を支援し、人類に貢献する」というビジョンの下、毎年国内外生命科学分野において新しい研究領域を切り開く韓国人の新進科学者を支援している。2017年から今年まで生命科学分野の新進科学者20名を選定した。選定された科学者には一人当たり毎年最大5億ウォンを5年間支援し、20名に総額485億ウォンの研究費を支援する。