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アモーレパシフィックグループソ・ギョンベ会長 ハバードビジネスレビューが選ぶグローバルCEO評価で 20位にランクイン

Global 2017-10-25

㈱アモーレパシフィックグループのソ・ギョンベ代表理事会長が、アメリカのハーバード大学が発行するグローバルマネージメント誌であるハーバードビジネスレビュー(Harvard Business Review)とフランスのインシアード(INSEAD)経営大学院が共同実施した2017年グローバルCEO経営評価(The Best-Performing CEOs in the World 2017)で世界第20位、アジア2位に選ばれた。

10月24日(韓国時間)に発表された今回の評価は、2017年4月までのCEO経営実績を基に行われた。今年の第 1位はファッションブランド「ZARA」を運営しているスペインのインディテックス(INDITEX)グループのパブロ・イスラ(Pablo Isla)、2位はイギリスの広告グループWPPのマーティン・ソレル(Martin Sorrell)、第3位はアメリカの半導体企業NVIDIAのジェンスン・ファン(Jensen Huang)が名を連ねた。

アジア企業の経営者はアモーレパシフィックグループのソ・ギョンベ会長が20位につけ、18位の日本のヘルスケア企業シスメックス(SYSMEX)の家次恒会長兼社長(Hisashi Ietsugu)と共にアジアの2大CEOに選ばれる栄光を手にした。 特にソ・ギョンベ会長はコスメティック業界の中でも主要グローバル企業のCEOより上位に選ばれ注目を集めた。アメリカのエスティローダーの経営者、ファブリツィオ・フレーダ(Fabrizio Freda)は25位、フランスのロレアルのジャンポール・アゴン(Jean-Paul Agon)会長は87位に入った。さらに、 韓国人の経営者として2013年のサムスン電子のユン・ジョンヨン前副会長(3位)、現代自動車のチョン・モング会長(6位)以来、4年ぶりにソ・ギョンベ会長がランク入りを果たし、より大きな意味がある。

共同評価機関であるフランスのインシアード経営大学院のナナ・フォン・ベルヌース(Nana Von Bernuth)ディレクターは、「アモーレパシフィックは、フォーブスが選んだ最も革新的企業にランクインしており(2017年フォーブスが選んだ100大企業16位)、ファンデーションクッション技術のようなイノベーションをリードしてきた。またソ会長は読書と瞑想を愛し、好奇心が旺盛と知られており、それが企業経営において長期的な成功の種になったはず」と述べた。

アモーレパシフィックについて研究してきたマイケル・ジャレット(Michael Jarrett)教授もまた、「ソ・ギョンベ会長は常に新しいチャンスを模索する創業家ならではの気質がある。また、未開拓市場を理解する洞察力に加え、革新的アイデアを製品化につなげる推進力も卓越している」と述べている。さらに「ソ・ギョンベ会長の祖母、ユン・ドクジョン夫人から受け継がれてきた企業のヘリテージをきちんと守っているところもアモーレパシフィックの強みの一つ」というのがジャレット教授の説明である。

今回の評価は、ハバードビジネスレビューの基準に合わせて、アモーレパシフィックが持株会社であるアモーレパシフィックグループから分離後に別法人として設立された2006年6月29日から、基準日の2017年4月 30日までの実績をベースに測定が行われた。

アモーレパシフィックグループのソ・ギョンベ会長は1997年3月18日㈱太平洋(テピョンヤン)の代表理事に就任しているが、就任後アモーレパシフィックは顧客の美と健康(Beauty & Health)を追求する、韓国を代表する企業として順調に成長しているとの評価を受けている。1997年3月の代表理事就任から20年間、アモーレパシフィックが成し遂げてきた代表的な経営成果(1996年末/2016年末基準と比較)としては、売上高が約10倍(6,462億ウォン→6兆6,976億ウォン)増加、営業利益は約21倍(522億ウォン→1兆 828億ウォン)増などが挙げられる。こうした成果を基に、アメリカのファッション・ビューティ専門媒体であるWWD(Women’s Wear Daily)が選ぶ世界100大ビューティ企業7位にランク入りしている。

1996年当時94億ウォンだった輸出額は2016年グローバルビジネス売上高1兆6,968億ウォンを記録し、約181倍の規模へと成長した。雪花秀は2015年韓国の単一のビューティブランドの中で初めて売上高1兆ウォンを突破し、韓国のデパート売上高1位の座を10年以上守っている。5大グローバルチャンピオン・ブランド (雪花秀、ラネージュ、マモンド、エチュードハウス、イニスフリー)を中心に、グローバル市場開拓に拍車をかけながら、ポスト・グローバルブランドを通じて事業基盤造りも進めている。

また、アモーレパシフィックは責任ある企業市民としての役割を果たし、世の中の美しい変化を実現するために多様な社会貢献活動も引き続き拡大させてきた。この20年間アモーレパシフィックが社会貢献活動のために執行した金額はおよそ62倍(4億ウォン→240億ウォン)に増加している。例えば、メイクアップユアライフ(Makeup Your Life)キャンペーン、ピンクリボンキャンペーン、希望の店(低所得者層の女性を対象に起業、店の開店を支援する活動)など、女性の人生を美しく輝かせるための代表的な社会貢献活動に取り組み、様々な公益財団を設立・運営、後援してきた。

アモーレパシフィックは遠大な企業(Great Company)に向けたビジョン達成に努めている。主にグローバル事業の拡大、製品および業務内容の革新、役職員と社会のための価値創出、グローバルブランドのポートフォリオ強化などが盛り込まれている「ビジョン2025」を通じて、アモーレパシフィックはアジアンビューティで世界を美しくて健康に変化させる真の「遠大な企業」へ跳躍しようとしている。

[参考] ハーバードビジネスレビュー の世界のCEO100人 (The Best-Performing CEOs in the World)

ハーバードビジネスレビューのグローバルCEO100人の選定評価は、世界中の上場企業を網羅している「S&P Global 1200」に入っているかどうかや、2017年4月末ベースで2年以上在任中の登記代表理事のみがその対象である。今年は北米、ヨーロッパ、アジア、中南米、アフリカなど、それぞれの大陸を代表する合計887社の代表理事898名の評価が行われた。(共同代表含む)

ハーバードビジネスレビューとインシアードがCEOを評価する方法は在任期間、時価総額の増減率、産業効果、国家経済効果を補正した株主総利回り(TSR)をそれぞれ1:1:1の比率で財務成果を評価している。これは産業全体が好調だったり、国家経済の発展による恩恵分を取り除くためである。さらにそれを外部の専門業者が評価する社会環境的貢献指数と一緒に8:2の比率でまとめて最終的な順位を算出する。2015年から反映されている社会環境的貢献指数は総合点の20%に過ぎないものの、ハーバードビジネスレビューランキングに地殻変動をもたらした。特にIT企業や金融界の企業が大きな影響を受けた。それは、企業が株主に高い収益を還元しながら同時に地域社会に対する責任も果たしていくということがそれだけ容易ではないという証拠である。それに対して、アモーレパシフィックグループのソ・ギョンベ会長など、総合点で上位に入っている経営者らは、財務的成果と社会環境的指数でそれぞれ200位内にあり、それぞれの項目でバランスよく点数を得ていることが分かった。詳しい内容は11月1日発行されるハバードビジネスレビュー韓国語版に掲載される。

HBRグローバルCEO評価1位および韓国人経営者順

年度1位韓国人経営者
2010年スティーブジョブズ(アップル)ユン・ジョンヨン(2位)
2013年スティーブジョブズ(アップル)ユン・ジョンヨン(3位)、チョン・モング(6位)
2014年ジェフベゾス(アマゾン)-
2015年ラース・レビアン・ソレンセン(ノボノディスク)-
2016年ラース・レビアン・ソレンセン(ノボノディスク)-
2017年パブロ・イスラ(インディテックス)ソ・ギョンベ(20位)

* 2011、2012年は発表無し

2017年世界100大CEO上位20位のリスト

CEO名前会社名産業
1PABLO ISLAINDITEXスペインRETAIL
2MARTIN SORRELLWPP英国CONSUMER SERVICES
3JENSEN HUANGNVIDIA米国INFORMATION TECHNOLOGY
4JACQUES ASCHENBROICHVALEOフランスAUTOMOBILE
5BERNARD ARNAULTLVMHフランスCONSUMER GOODS
6MARTIN BOUYGUESBOUYGUESフランスINDUSTRIALS
7JOHAN THIJSKBCベルギーFINANCIAL SERVICES
8MARK PARKERNIKE米国CONSUMER GOODS
9ELMAR DEGENHARTCONTINENTALドイツAUTOMOBILE
10FLORENTINO PÉREZ RODRÍGUEZACSスペインINDUSTRIALS
11RICHARD COUSINSCOMPASS英国CONSUMER SERVICES
12MARC BENIOFFSALESFORCE.COM米国INFORMATION TECHNOLOGY
13CARLOS BRITOANHEUSER-BUSCH INBEVベルギーCONSUMER GOODS
14BERNARD CHARLÈSDASSAULT SYSTÈMESフランスINFORMATION TECHNOLOGY
15LARS RASMUSSENCOLOPLASTデンマークHEALTH CARE
16BENOÎT POTIERAIR LIQUIDEフランスMATERIALS
17ANDERS RUNEVADVESTASデンマークINDUSTRIALS
18HISASHI IETSUGUSYSMEX日本HEALTH CARE
19WES BUSHNORTHROP GRUMMAN米国INDUSTRIALS
20SUH KYUNG-BAEAMOREPACIFIC韓国CONSUMER GOODS

*The Best-Performing CEOs in the World 2017 TOP 100の全リストは以下のリンクをご参考ください。
https://hbr.org/2017/11/the-best-performing-ceos-in-the-world-2017

[参考資料] アモーレパシフィックグループ主要指標の変化比較表

1996年末基準
(ソ・ギョンベ代表 就任前)
区分2016年末基準備考
6,462億ウォン 売上高 6兆6,976億ウォン 1996年末㈱太平洋基準/2016年末㈱アモーレパシフィックグループの連結基準実績比較
522億ウォン 営業利益 1兆828億ウォン
94億ウォン グローバル売上 1兆6,968億ウォン
約1,400億ウォン 時価総額 約26兆ウォン 1996年末㈱太平洋基準/2017年3月15日㈱アモーレパシフィックグループ、㈱アモーレパシフィック両社の合計比較(2006年持ち株会社/事業会社の企業分割を勘案)
㈱太平洋
の他13社
関係会社 ㈱アモーレパシフィックグループ
の他10社
1997年当時の関係会社は太平洋、太平洋製薬、太平洋総合産業、アモス、エチュード、チャンウォン産業、テシン印刷工業、太平洋情報技術、トンバンコミュニケーションズ、太平洋システム、トンバン総合信用金庫、太平洋生命保険、太平洋金属、太平洋開発、などがあったが、美と健康事業に集中するため、下線が引かれた関係会社は売却による構造調整を実施
- 世界ビューティ企業順位 7位 WWD発表資料基準、2016年実績基準2017年発表
3.86億ウォン 社会貢献執行額 240億ウォン ㈱アモーレパシフィックグループの持続可能性報告書基準

[参考資料4] 1996年末-2016年末のアモーレパシフィック の売上高利益推移(単位: 億ウォン)

備考19961997199819992000200120022003200420052006 [1]
売上6,4626,9067,0667,8699,37911,08912,98313,37012,71713,51215,666
営業利益5229399511,0331,2511,7242,5292,8952,0312,1882,375
時価総額1,4001,1051,6491,7002,27811,2218,75615,93922,06029,74747,470
WWD順位[3]3229272624252220
備考20072008200920102011 [2]20122013201420152016
売上16,44119,06722,19026,74130,58534,31738,95447,11956,61266,976
営業利益2,2122,3313,1013,7014,3474,4914,6986,5919,13610,828
時価総額53,91346,61067,20784,13881,845108,27095,561209,409360,401297,613
WWD順位[3]1920201717171714127
  1. [1] 2006年持ち株会社/事業会社の分割により両社(㈱アモーレパシフィック、㈱アモーレパシフィックグループ)実績の単純合計値
  2. [2] 会計基準の変更時(K-GAAP → IFRS)
  3. [3] 基準変更などで、WWD順位は1999年以降の順位から集計中